鋼旋削用新材種「AC8025P」を開発、発売

当社は、近年の堅調な工具需要の中でも特に大きな市場である鋼の旋削加工用途において、加工の安定性と長寿命を可能とした、新CVD*コーティング材種「AC8025P」を開発し、2016年4月より発売します。

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自動車産業をはじめとする機械部品加工や重電・鉄鋼・建設機械加工においては、短納期対応、加工コスト低減を実現するため、切削工具に対する高能率化や長寿命化の要望が益々高まっています。また、これらに加え、省人化(自動化、無人化)のため切削加工時に突発的なトラブルを起こさない安定した工具寿命も求められています。 これらの要望に応えるべく、このたび当社は鋼旋削加工において汎用から断続加工をも含めた幅広い用途に適用でき、かつ安定長寿命化を実現する「AC8025P」を開発しました。

本製品の特長は以下の通りです。

製品特長


(1)刃先の耐チッピング性能を大幅に向上

AC8025Pは新開発の強靭性超硬母材上に当社独自CVDコーティング技術である「アブソテック® プラチナ(Absotech® Platinum)」を適用しております。進化した本コーティング技術により、被膜の残留応力を制御、コーティングの密着性を大幅に向上、従来コーティング膜対比で耐摩耗性は維持したまま2倍以上の耐チッピング性を実現、焼き入れ鋼を除くあらゆる鋼の旋削加工(高速~中速領域の粗切削、中仕上げ切削、仕上げ切削、断続切削)の幅広い用途に適用可能です。

(2)刃先の耐溶着性能を大幅に向上

AC8025Pは切れ刃稜線部に対して表面平滑化処理を行うことで耐溶着性を大幅に向上させることに成功しました。特に低炭素鋼、鉄板材など溶着が発生しやすい被削材の加工では切れ刃部で膜剥離や膜チッピング等が発生し、仕上げ加工面の悪化、工具寿命の低下等が問題となる場合がありましたが、AC8025Pでは寿命安定性が大幅に改善されます。

販売価格は当社従来品と同設定ですが、長寿命化による工具使用量と工具交換頻度の低減、高能率化による加工時間短縮が可能となり、加工コストの削減に大きく貢献します。

ラインアップ

旋削用 刃先交換インサート 合計 823型番

販売計画

初年度10億円、3年後50億円/年

標準価格

当社従来品と同設定

標準品:CNMG120408N-GU(AC8025P) 770円 (税込832円)




*CVD (Chemical Vapor Deposition)
ガス反応を利用して、物質の薄膜を形成する蒸着法のひとつで、反応容器で加熱した基板物質上に、目的とする薄膜の成分を含む原料ガスを供給し、気相または基板表面での化学反応により膜を形成させる方法。

※「アブソテック」および「Absotech」は、住友電気工業株式会社の登録商標です。

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