イゲタロイの歴史

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第1章 超硬合金「井ゲタロイ」の誕生

世界最初の超硬合金が1923年(大正12年)ドイツで誕生し、「ウィディア」と名づけられてクルップ社から1927年(昭和2年)に発売されました。同年、当社でも超硬合金の研究が始まり翌1928年(昭和3年)、超硬線引きダイスの試作に成功。1931年(昭和6年)に超硬切削用バイトを商品化、ここに「井ゲタロイ」が誕生しました。戦前戦中は当社独自の製法で企業化され、軍需を中心に生産が伸びました。戦後は、イゲタロイの再建を図るための市場開拓や基礎研究、応用開発が行われ、新工場建設と海外からの技術導入も進められたことにより、生産の拡大や新材種、新製品の開発も進み「イゲタロイ」の基礎が形成されていきました。

第2章 チップ・バイト・カッタなど新製品が萌芽

経済白書が、「もはや戦後ではないー」と宣言した1956年(昭和31年)。その年の6月に「イゲタロイニュース」が創刊されました。さらに「イゲタロイ会」の組織化や「全国特約店会議」創設など販売機構の整備にも着手し、営業ならびに広宣活動の基盤固めが始まりました。セラミックやサーメットなどの新工具材料・スローアウェイ(刃先交換)チップ・バイト・カッタなどの新製品が萌芽したのもこの時期(1950年代後半)であり、1960年代からのイゲタロイの発展へとつながる原動力となりました。住友電工で最初の事業部である粉末合金事業部(ハードメタル事業部の前身)は、まさにこのような時期に誕生しました。

第3章 スローアウェイ工具の登場

「地球は青かった」(1961年 ガガーリン少佐)からアポロ11号の月面着陸(1969年)まで、米ソ間での宇宙開発競争が展開された1960年代ー。国内では、新幹線開通、東京オリンピック開催、安保闘争など世界の耳目を集めるニュースが相次ぎました。切削工具のイノベーションは、1960年代におけるスローアウェイ工具の登場であり、超硬工具に多大な変革をもたらしました。当社では業界に先がけて、SEC-(※)工具の開発普及に努め「スローアウェイ工具のパイオニア」として機械加工の革新に貢献しました。この時期、イゲタロイの増強を図るために九州・北海道等の量産製造拠点の設立が行われました。

(※) 住友電工のスローアウェイ工具の総称